マーケット感覚を身に着けよう - Amazon を読んだ.
感想やら.
ざっと要約
著者は, 市場を理解する能力 マーケット感覚 が重要な能力であると解く.
マーケット感覚 とは,
マーケット(市場) := 不特定多数の受給者がマッチングし, 価値を交換する場所
において, 取引されている価値が何なのかを理解する能力 である.
なぜ大事なのか
インターネットによって, それまで相対取引(人脈)で取引されていた価値が, 市場取引で取引されるようになった.
現在でも相対取引は残っているが, どんどん市場取引に移り変わっていく.
結果として, その市場で取引されている「価値」は何なのかを本質的に理解できる力, すなわちマーケット感覚が重要で, これがないとせっかく市場価値があるのに無駄にしてしまったり, 自分に不利なゲーム(市場)で勝負してしまったりする.
どうやって鍛えるのか
そもそもマーケット感覚とは, 言い換えれば価値取引のリアルな状況を想像して, それぞれがなにを求めて, 価値として取引が行われているのかを理解する力だ.
ゆえに, 先天的センスではなく, トレーニングによって鍛えられる能力である.
ではどうやって鍛えるのか.
- プライジング(自分軸でいくら払う価値か)をしよう
- 値札をみるのではなく, 価値基準を自分で持とう
- インセンティブを理解する
- インセンティブシステム := 行動の背景にある要因とそこから行動に移行するプロセス
- Ex. 目の前に, 人参を吊り下げた馬が走り続ける
- 受給者が何を求めているのか, どういう行動をするのか理解するために重要
- 欲望にしたがえ, 自分の欲望に向き合うことが他社の欲望を理解することだ
- 成功は失敗の先にある
- 失敗なくして成功なし
- とにかく行動しろ
- 市場からは適切なフィードバックがもらえる(貴重)
- 市場性の高い環境に見を置こう … 環境には市場性のレベルがある
- 市場的な意思決定がされている場所に見を置こう
- アルバイト(市場の直近), ベンチャー企業, 自営業 » 大企業(市場から遠い)
- 外資系企業 » 日本企業
- Twitter, Blog(市場取引) » Facebook, LINE(相対取引)
こういった行動によってマーケット感覚は鍛えられるだろう.
マーケット感覚は, ビジネスをする上でも, ビジネスを利用するユーザーとしても重要性が高い能力なのでぜひみんなマーケット感覚を身に着けよう.
感想
非常に良い刺激をもらえた, というかマーケット感覚がわからない例に共感する部分が多々あり耳が痛かった()
僕は本書でいう “マーケット感覚” に弱いと感じた.
というか, もちろん日常的に購買行動はするし, バイト経験はないがお金を稼いだことがないわけではないのだけれども, マーケットに対しての意識がなさすぎたなーと.
これは行動ではなく意識の問題なので, 日頃の自身の市場行動にて自分が享受・提供している価値は何なのか,
あるいは種々のサービスを例に取り, 企業が提供しようとしている価値と実際にユーザーが享受している価値などに目を向けながら社会を見つめようと思った.
また, マーケット感覚の鍛え方において触れられていた環境についても, 市場価値と近い場所に身をおいていたり, 高い場所にいてもマーケット意識が低かったと感じた.
「お金は出してあげるから、学生時代はバイトなどせず、勉強に集中しなさい」などと言っていると、貴重な学びの機会を奪ってしまいます。
という文章が親視点で書かれていたが, たしかになぁって感じ.
実際になにをするか
お金に困ってないならバイトなんてしなくていいじゃない、ってスタンスだったのだけれども、やってみて得られる感覚もあるかもしれない. ちょっと前向きになろうと思った.
あとは、せっかくエンジニアをやっているのだから, 実際にサービスを作ってみよう. と思った.
あとは, このブログとかも, 元々自由に書いて, メモにしたり, 考えを整理できたら良いな, かつ技術記事なんかは(レベルは低いかも知れないが)だれかの参考になれば良いなと思って書いてきたけども, もう少し見る人を意識してみようと思う.
アナリティクスは入れてるので, 定期的に分析をしよう. こういう書き方は良かったな, こういうタイトル付けは良かったなと.